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社長ブログ
2023.08.30

備忘録 VOL.9「ニーズとシーズの幸せな結婚」

備忘録 VOL.9「意思スイッチ」

プロダクトアウト

企業が存在しているからには、必ず固有のシーズ(強み)※注1をもっています。しかしそのシーズは経時的に、又は環境の変化によってやがて価値を弱めるでしょう。

プロダクトアウト※注2は通用しないという話です。

※注1 シーズ:企業の持つ技術やノウハウ、人材、設備などの強み。
※注2 プロダクトアウト:会社の方針や強み(技術など)を軸に製品開発すること。

マーケットイン

そこで、企業は顧客のニーズを捉え、自社の商品やサービスの価値を高めようとします。ところが、人口減少かつ供給サイドが過剰な今、同業者もまた同じ悩みを抱えています。

ただ、顧客ニーズを満たすマーケットイン※注3の発想だけでは高い付加価値を得られません。何故なら、同一の具体的顧客ニーズから生み出された商品やサービスは皆、団栗の背比べ状態。独自性や差別化が出来ず、結果として高付加価値を産み出せないからです。

※注3 マーケットイン:顧客のニーズを軸に製品開発すること。

幸せな結婚とConception

さあここで、ニーズとシーズの幸せな結婚が望まれます。ニーズとシーズが出会うことにより新しいConception(概念・考え)が生まれるのです。

多くの具体的なニーズをもとに、表面上は見えない、顧客自身も認識できない「本質的なニーズ」を把握。その「本質的なニーズ」を満たすため、必要な「キーとなるソフトシーズ」を何とか創り育て、または探し出し、既存のシーズに加えたいものです。

かくして、ニーズとシーズの幸せな結婚の結果、新しいConceptionが誕生します。

ちなみにConceptionは妊娠・受胎という意味を含んでいます。Conceptionは顧客志向型プロダクトアウトとも言い換えられるでしょう。

企業の個別の強みとは未来永劫続くものでは決してありません。常に強みをつくり続ける企業文化をもつことこそが、企業の真の強みだと思います。