人生において目的が大事
現代欧州を代表する知性のひとりといわれるフランスの経済学者ジャック・アタリ氏。彼は、次のように語っています。
「生きる目的を求めるのが、人間の本質である。」
「70才で30年先の目的を描ける人は、余命30年以上である。それは、たとえ肉体が滅びても目的が賛同者によって引き継がれ、生き続けられるから。」
一方で、「目先の1か月先のことだけを考える人は、余命1か月。」とも語っています。
組織においても目的が大事
もちろん、目的が大事なのは人生ばかりでなく、組織においてもしかりだと思います。
昨今、急激な人口減少により、組織をいかに延命させるかという議論があちらこちらで飛び交っています。利益を上げる、会員を増強する、規則を緩くする‥などなど。議論されているのは対応策や戦術ばかりで、肝心の組織の目的や普遍性などは忘れられているのでは?と不安になります。遅かれ早かれ、目的や普遍性に反する打ち手も提案されかねないのでは、とも思えます。このことは現代において、大きな組織であっても考えられない不祥事を惹起させる可能性があります。
組織は目的を見失い、手段が目的化したときに陳腐化し始めるのです。大事なことは、組織が社会の役に立っているのかどうかです。何のために組織が存在しているのかという問いかけを、常に懐に温めておきましょう。
実際の組織内において、上司は目的をもって部下に仕事の指示をしているはずです。部下が、目的を知らされずに作業を始めると、当初の目的がいつか消失してしまうことがあります。私たちは必ず目的を理解して仕事を進めたいものです。