サイダー・シャンメリー・ノンアルコール飲料など「ココロのうるおい」をお届けする飲料メーカー
ブログ
社長ブログ
2025.02.14

備忘録 VOL.23「エコーチェンバー 分断の芽」

備忘録 VOL.23「エコーチェンバー 分断の芽」

社会の分断が様々な局面で鮮明になっています。米国大統領の選出による世界の分断が象徴的ですが、国内の選挙でもSNSを駆使したエコーチェンバー(居心地の良い偏った価値観の交流)による敵味方の分断戦略は、極端な結果を生み出しています。ある集団が分断するとき、分断の度合は分断された組織の結束によって強化されます。

帰属意識と他者化

人は新しく組織に加わるとき、組織員が他者と見えて、先ずは閉鎖的になります。次に組織内で誰かの役に立ったときに、その人は組織に帰属意識をもち始めます。やがて組織内の仲間として組織の結束の和に加わることになります。組織への帰属意識をもつこと自体は自然で良いことなのですが、帰属意識は他の組織への他者化を起動させます。このときエコーチェンバーが働くと、自組織への異常な帰属意識と他組織への他者化を促進させます。このようにして社会の分断の芽が生まれるのです。

共通のお役立ち

帰属意識とある程度の他者化は、避けがたいものですが、分断に陥りたくはありません。帰属意識を共有しない他の組織の「彼ら」を、「私たち」に変えられるかどうか?

そのキーワードは、人間の本質的な喜びである「他者に対するお役立ち」だと思います。その為には、他者との連携で生み出す「共通のお役立ち(バリュー)」に注目する必要があります。我々は様々な組織に同時に所属し帰属意識をもち、それなりの他者化を行っています。なるべく多くの帰属意識を形成し、そのうえで他者(他組織)との連携した「共通のお役立ち(バリュー)」をもちたいものです。

重なり合う帰属と他者化のイメージ
重なり合う帰属と他者化のイメージ