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社長ブログ
2024.09.02

備忘録 VOL.20「心理的安全性と心理的安全地帯」

組織活性化のためには、心理的安全性を保つことは大切です。しかしながら、それは心理的安全地帯をつくることではありません。

備忘録 VOL.20「心理的安全性と心理的安全地帯」

心理的安全性

心理的安全性(以下 安全性)を保つとは、礼節と感謝とお役立ちの心を前提にして、自由な発言が保障されること。それに加えて、他者の異なる意見を尊重することです。困難な課題ですが、我々はそのような組織風土を目指すべきです。昨今の組織では、そのことを諦めてしまいがちです。自由な発言そのものを、ハラスメントに繋がるリスクとして強調し、無条件に抑制しています。上司は部下を指導できず、互いに相手の意見に反論できない。教師は生徒に注意することをためらってしまう。これでは組織の活性化を自ら否定していることに他なりません。

心理的安全地帯

心理的安全地帯(以下 安全地帯)とは、相手には何を言ってもいいし、相手からは何も言われないこと。実は、安全性とは真逆の世界です。すべてが自分に都合のよい場所ですが、リアルな人間関係ではありえない場所です。

しかし、ハラスメントに過剰におびえる組織は無条件に自由な発言を封じるために、人々はこれまで以上に安全地帯という吐き出し口を求めているように思います。そのことが、匿名性の高いSNSなどで罵詈雑言が飛び交う原因の一つではないでしょうか。

安全性の担保は組織員の弛まぬ努力によって成し遂げられるものです。一方で、安全地帯とはその努力を放棄したときに求める空虚な場所です。

ハラスメントにしない為に

ハラスメントは、する側の基準ではなく、傷つく側の基準で判断すべきとされています。

しかし、我々はそのことに委縮してはなりません。心理的安全地帯に逃げ込むのではなく、心理的安全性を勝ち取りましょう。自由な発言をハラスメントにしない為には、先ずは目的を明確にすること。そして、礼節と感謝とお役立ちの心を前提に、異なる意見を尊重することではないでしょうか。