檀家寺にて
穏やかな6月の日曜日のある朝。檀家寺でさわやかなご法話を聴きました。そこで、ご法話の内容とは少しずれますが、自分の中の善い心と悪い心のことを考えています。
物語にみられる心の葛藤
私の大好きな池波正太郎の『鬼平犯科帳』で主人公の火付盗賊改方長官・長谷川平蔵。彼は「人は善いことをしながら悪いことを考え、悪いことをしながら善いことを考えるものよ」と云っています。
ゲーテの代表的長編戯曲『ファウスト』。その恵まれた自己にまだ満足できなかった欧州最高の知識人ファウスト博士。悪魔メフィストフェレスの甘言にのり、快楽と交換に自らの魂を売り渡します。
そして、映画『スターウォーズ』のダースベーダー。ジェダイの騎士で最高のフォースの持ち主だった彼はシスの暗黒卿の甘言にのり、やがてダークサイドに落ちます。
然して、多くの物語では善い心と悪い心の葛藤が描かれています。
現在は過去からのプレゼント(Present)
人生順調なときほど、善い心を押しのけ悪い心がむくむくと頭をもたげてくるようです。もちろん、おごり、嫉妬、不満、憎悪など、悪い心が芽生えることは人間の本質ですから防ぎようがありません。魔が差すというやつです。
悪い心が芽生えた時にそれに支配されないための防波堤は、過去と周囲への感謝ではないでしょうか。すなわち、現在とは過去からのプレゼント。だから「Present」なのです。
3つの喜び
さて、人間には本質的な3つの喜びがあるそうです。
①自分が成長できる喜び
②人の役に立つ喜び
③感謝する喜び
「希望の朝を迎え、勤勉な昼を過ごし、感謝の夕べを送る」
このことを忘れずに日々繰り返し、生きていきたいと思います。