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2024.01.10

備忘録 VOL.14「シュンペーター(名和高司著)を読んで」

備忘録 VOL.14「シュンペーター(名和高司著)を読んで」

昨年読んだ経営書で、名和高司氏の「シュンペーター」には大いに共感を覚えました。

シュンペーターは、オーストリアの経済学者。今から110年ほど前に創造的破壊を唱え、イノベーションという概念を初めて世に問いました。これは、同じオーストリアの経営学の巨人・ドラッカーの「顧客創造」につながるところがありそうです。

本書は、シュンペーターがもし現代の日本に現れたとしたら、何を思うのか。そして、悩み多き現代の経営者に何をもたらしてくれるだろうか?という想像の旅です。

3つのアウト

著者の名和高司氏によると、シュンペーターがもっとも伝えたいことは、次の3つのアウトだと考えています。

  1. スケールアウト(規模を大きく本業でやる)
  2. ズームアウト(長いレンジで俯瞰してみる)
  3. マーケットアウト(顧客創造型プロダクトアウト)

多長根の視点

ところで、ものごとの本質を知るうえで多・長・根の3つの視点が大切だと考えています。この3つのアウトも多長根という3つの視点で捉えられそうです。

1.多面的な視点でスケールアウトする
創造的破壊は新規事業という小カテゴリーではなく、本業の真ん中で行う。顧客、ブランド、人財、技術などのもてる無形資産を深化、活用し多面的に組み合わせる。

2.長期的な視点でズームアウトする
予測不能な時代では3年後ではなく、大きな時代の流れを眺め、ありたい姿を描いてみる。

3.根本的な視点でマーケットアウトする
本当のイノベーションは顧客に聞いても分からない。需要と供給の新結合。需要を知り自社の強みを創出し、その強みを製品・サービスに込める。(顧客創造型プロダクトアウト)

2024年は当社なりの3つのアウトに取り組みたいと考えています。